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2022/2/6

相続難?養子縁組5つのデメリット
【欠点対策5選付き】

こんにちは。相続税理士の天尾です。('ω')

今回のテーマは、『養子縁組のデメリット』。

 

養子縁組をすれば、法律上で正式に親子関係を築くことができます。

相続対策も視野に入れ、検討している人もいるでしょう。

 

「養子縁組をして相続に備えたい」
「養子縁組をするデメリットって?」
「デメリットが解消できる策はないの?」

 

 

こんな方はぜひ、読んでみて下さい。

 

たしかに養子縁組をすれば、相続面で様々なメリットが得られます。

とくに相続税の削減に効果的なため、節税したい人には魅力的な制度でしょう。

 

養子縁組をする【メリット

 

◆:基礎控除額UPで、相続税Down

◆:生命保険や死亡退職金の非課税枠UPで、相続税Down

◆:世代飛ばしで孫へ相続させることで、相続税1回分カット

◆:血の繋がりを越えた財産遺しができる

 

しかし残念ながら、やはり良いことばかりではありません。

 

良かれと思って養子縁組をした結果、予期せぬトラブルが発生してしまうこともあるのです。

後で慌てないためにも、問題点はしっかり把握しておきましょう。

 

また、デメリットを解消できる対策もいくつかご紹介。

トラブルの未然防止や、いざという時の問題解決に役立つでしょう。

 

併せてチェックしてみて下さい。

トラブルの予感?養子縁組5つのデメリット

この記事では、5つのデメリットについて簡単に解説。

養子縁組を進める前に、一度目を通しておきましょう。

◆・冷静な話し合いができない・◆

 

実子が快く養子を受け入れられないケースはよくあります。

敵対し感情的になってしまえば、話し合い自体が困難になってしまうでしょう。

 

遺産分割協議は、『相続人全員』で行わなければ無効です。

養子の参加は避けられないため、円満な遺産分けは叶わないかもしれません。

◆・取り分減少で険悪化・◆

 

養子を迎え入れれば相続人が増えます。

貰えるはずの遺産が減り、不満に思う人も出てくるでしょう。

 

怒りの矛先は養子に行きがちです。

対立関係になれば、相続そのものが難航してしまいます。

 

こんな時は注意

◆:実子、配偶者なし

◆:親、または兄弟姉妹がいる

【養子なし】

相続人:親、または兄弟姉妹

 

【養子あり】

相続人:養子

▲:親や兄弟姉妹の取り分はゼロに

◆・大損の可能性が高まる・◆

 

相続人同士での争いは、手続きが進まない原因となります。

相続が複雑化され、手こずることもあるでしょう。

 

しかし、相続税の申告期限は待ってはくれません。

申告期限に遅れてしまうと、出費が増える可能性大。

 

経済的ダメージにより、泣きを見るハメになってしまうかもしれません。

 

◆:申告期限に遅れると【特例が使えない

 

節税効果の大きい、以下2大特例を使うことができません。

×配偶者の税額軽減(配偶者控除)

×小規模宅地等の特例


◆:申告期限に遅れると【ペナルティ料金が発生

 

本来の相続税とは別に、罰金を支払わなければいけません。

2種類のペナルティが重複で発生し、出費が大幅に増えてしまいます。

 

◆:無申告加算税

 

本来の相続税 × 5%~20%】が追加

◆:延滞税

 

本来の相続税 × 延滞税の割合 × 滞納日数】が追加

◆・延滞税の割合(令和3年&令和4年)・◆
  延滞税の割合
期限から2ヶ月以内 期限から2ヶ月経過
令和4年1月1日~令和4年12月31日 2.4% 8.7%
令和3年1月1日~令和3年12月31日 2.5% 8.8%

◆・相続人が減り、相続税UP・◆

 

法定相続人の数だけ増える、基礎控除額。

しかし、『養子縁組』=『相続人の増加』とは限りません。

 

場合によっては逆に相続人が減り、相続税が増えてしまいます。

 

相続人が減るケース

◆:養親に実子なし

◆:配偶者あり

◆:両親あり

【養子なし】

相続人:3人(配偶者、父、母)

 

【養子1人あり】

相続人:2人(配偶者、養子)

▲:第二順位の親が相続人から除外

◆・孫と養子縁組し、相続税UP・◆

 

養子になれば、相続税の2割加算の対象外。

しかし、孫だけは例外で対象となってしまうのです。

 

また、孫を養子にし、節税を検討している人もいるでしょう。

残念ながら、世代飛ばし相続はすべての人に節税効果がある対策ではありません。

 

シミュレーションなしに、闇雲に養子縁組するのはNG。

思っていた結果と違い、後悔してしまうかもしれません。

デメリットは補え!5つの策で欠点攻略

デメリットを消すことはできませんが、補うことはできます。

せっかく養子縁組をするのであれば、問題解決に役立つ術を身に付けておきましょう。

 

ここでは、5つの対策をご紹介。

養子縁組をしようかお悩みの方も、対策内容をチェックしてから決めてみても良いでしょう。

 

また、どうしても問題解決が難しい場合、思い切って養子縁組しないのも一つの手。

別の方法を検討してみた方が得策かもしれません。

遺言書

 

遺言書で遺産分割を指定しておけば、遺産分割協議が不要に。

スムーズな遺産分けに効果的です。

 

ただし、遺留分を無視することはできません。

遺言書を作成する時は注意しましょう。

 

生命保険

 

受取人に指定された人は死亡保険金を取得できます。

『現金』は納得してもらいやすく、遺産分けの問題解決に役立つでしょう。

 

ただし、契約内容によって発生する税金が変わってきます。

すでに契約している人は一度見直し、必要であれば変更しましょう。

 

このデメリットに効果あり!

◆・生命保険はこんな時にもお役立ち・◆

一度に大きな現金を確保できる生命保険は、強力な資金調達手段です。

状況に合わせうまく活用してみましょう。

◆:遺産が不動産しかなく、公平な遺産分けのための調整役として

◆:遺留分が請求された時の備えとして

◆:相続税の納付用として

生前贈与

 

生前から少しずつ財産を渡しておけば、孫に相続させた時の相続税額を減らすことができます。

暦年贈与は、1年間の合計額が110万円までは非課税。

 

孫への贈与も、非課税内であれば課税されません。

長期に渡って対策できる人は、検討してみても良いでしょう。

 

ただし、相続時精算課税制度を使って贈与した場合は、後で相続税が課税されます。

2割加算も発生するので注意が必要です。

 

このデメリットに効果あり!

申告期限後3年以内の分割見込書

 

申告期限までに提出しておけば、後からでも特例が使えるようになります。

遺産分割の猶予期間が3年与えられ、期限を延ばすことが可能となるのです。

 

なお、3年後も分割が終わっていない場合は、【遺産が未分割であることについてやむを得ない事由がある旨の承認申請書】を提出しなければいけません。

 

このデメリットに効果あり!

専門家を頼る

 

やはり専門分野は専門家に頼むのが確実で安心。

豊富な知識や経験から、『適切な』対策が可能となります。

 

場合によっては、養子縁組以外の対策が見つかることも。

選択肢が増えるため、納得できる方法選びが可能となるでしょう。

 

 

また、第三者が介入することで比較的冷静な判断ができるようにもなります。

専門家から説明された方が説得力があり、納得してもらえやすく。

 

他の相続人との話し合いも、案外すんなり進むかもしれません。

 

◆・弁護士・◆

【トラブル解決のプロ】

 

◆:自分の代理として、他の相続人との交渉を任せられる

◆:裁判での手続きや対応を一任できる

◆・税理士・◆

【税金&相続対策はお任せあれ】

 

◆:相続人ごとの適切な相続対策が見つかる

◆:取りこぼしのない、ムダのない節税ができる

◆:期限遅れを防止できる

◆:申告ミスを防止できる

【補足知識】養子縁組インフォメーション

最後に、養子縁組の全体的な知識をざっくり解説。

知っておいて決して損はありません。

 

気になるところだけでもチェックしてみましょう。

information

◆・養子縁組は2種類・◆

普通養子縁組

 

生みの親との親子関係を維持したまま、養子縁組をする方法。

いわゆる一般的な養子縁組で、通常は普通養子縁組で養子を迎え入れます。

特別養子縁組

 

生みの親との親子関係を断ち切って、養子縁組する方法。

家庭環境や経済的状況により、子育てが困難な場合に利用します。

 

【例えばこんな時】

◆:生みの親による育児放棄

◆:生みの親による虐待

◆:生みの親が経済的に困窮し、育児不能


◆・養子の相続権・◆

  相続権
普通養子 特別養子
生みの親が亡くなった時 ×
養子先の親が亡くなった時


◆・養子縁組の条件(簡略Ver.)・◆

普通養子縁組

 

◆:養親となる人は成人していること 

◆:養親となる人は、養子となる人より年上であること

◆:養子となる人は、叔父や叔母などの尊属でないこと

◆:配偶者がいる場合、配偶者の同意を得ていること(夫婦共同で養親となる場合は不要)

 

 

養子として迎え入れる子が『未成年』の時

 

◆:家庭裁判所の許可を得ること

◆:配偶者がいる場合は、夫婦共同で養親になること

◆:15歳未満の時は、法定代理人の承諾を得ていること

 

民法改正により令和4年4月1日からは、『20歳に達していること』

特別養子縁組

 

◆:養子となる子の実親の同意があること 

◆:養親は、夫婦共同でなること

◆:夫婦は20歳以上で、どちらかは25歳以上であること

◆:養子となる子は、家庭裁判所に審判を請求する時点で15歳未満であること

◆:養親となる人は、養子となる子を6ヶ月以上、看護していること

 

以下のような場合は、同意が不要となることがある

  • 意思表示できない状態
  • 実親による虐待、悪意のある遺棄をされていた
  • 子供の利益をひどく害しているその他の理由がある


 

◆・遺言で養子縁組・◆

 

養子縁組は、生前の手続きでしか成立しません。

遺言に書いても効力がないため、注意しましょう。

 

◆・こんな養子縁組はNG・◆

 

養子縁組の本来の目的は、親子の絆を築くことです。

親子という立場だけを利用した、節税目的だけの養子縁組は認められないでしょう。

 

また、養子縁組が成立し無事申告が終えたとしても、不自然であれば税務署でチェックされます。

正当な理由がない、明らかに節税だけを考えている養子縁組はNGです。

 

不当な養子縁組

 

◆:相続開始の『直前』に養子縁組をする

◆:養子にだけ全く遺産を遺さない仕組みをつくる

etc.


◆・代襲相続できるかはタイミング次第・◆

 

養子がすでに亡くなっている場合、子供や孫に相続権が移ります。

ただし、生まれた時期によっては代襲相続できません。

養子の子や孫が生まれたタイミング 代襲相続の可否
養子縁組した『後』
養子縁組する『前』 ×


 

◆・法定相続人の制限・◆

 

相続税に影響してくる『法定相続人』。

養子も例外なく法廷相続人となり、基礎控除額や非課税額の計算に反映されます。

 

ただし、法廷相続人としてカウントできる養子の人数は制限されています。

養子の数だけ節税できるわけではないので注意しましょう。

 

なお、あくまでも『相続税』の計算上の話です。

養子自体は何人増やしても問題なく、また相続権は全員に与えられます。

 

【法定相続人としてカウントできる養子人数】

 

養親に実子あり:1人まで

養親に実子なし:2人まで

  計算式
基礎控除 3,000万円 + 600万円 × 法廷相続人の数
生命保険】の非課税額 500万円 × 法廷相続人の数
死亡退職金】の非課税額 500万円 × 法廷相続人の数


◆・法定相続人の制限を受けない例外・◆

 

以下のような養子は、『何人でも』法定相続人としてカウント。

相続税の計算における人数制限を受けません。

 

◆:特別養子縁組による養子

◆:養子にした配偶者の連れ子

◆:以前は配偶者の養子だった子を、結婚後に故人の養子となった子

 

(なお、『養子の代襲相続人』も人数制限の対象外)

【最後に】この記事のまとめ

  • 養子縁組のデメリットは、【相続人トラブル】【節税不可の可能性】
  • 遺産分割には【遺言書】、現金で解決できそうなら【生命保険】が有効
  • 早めの財産渡しが可能であれば、【生前贈与】でのコツコツ対策も効果的
  • 遺産分割が長引いた時のために、【申告期限後3年以内の分割見込書】も視野に
  • 自己解決が難しい場合は、無理せず【専門家】に頼るのも選択肢の一つ

 

養子縁組を検討している方。

すでに手続きをお済みの方。

 

いずれにせよ、注意すべき点が分かれば対策が可能となります。

不要なトラブルは、未然に防げたことに越したことはないでしょう。

 

◆:「養子縁組をこのまま進めていいのか、やっぱり不安」

◆:「自己判断で対策する自信がない」

◆:「トラブルを極力回避し、どうにか円満に終わらせたい」

 

相続の悩みや不安がある人は、一度専門家へ相談してみましょう。

 

問題解決ができるのはもちろん、より質の高い備えが可能に。

それぞれの事情に合わせた、オーダーメイドな対策ができるためです。

 

相談先は、『ワンストップサービス』が利用できる事務所がおすすめ。

あらゆる専門家と連携しているため、様々な問題を柔軟に対処してくれるでしょう。

複数の専門家を行き来する手間が省ける点も、嬉しいポイントです。

 

まずは無料相談からの利用でOK。

信頼できそうであれば正式に依頼し、対策していきましょう。

 

 

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