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【路線価編】土地の計算まるわかりガイド!
イラスト多めのやさしい解説

こんにちは!相続税理士の天尾です('ω')

 

突然ですが、問題です。

令和2年、日本で最高高値である『1㎡あたり4,592万円』を叩き出した土地はどこでしょう?

 

【正解】(気になる人は動画をCheckしてみてね)▼

 

 

このような『1㎡あたりの土地の価格』のことを『路線価』と呼びます。

 

今回のテーマは『路線価を使った土地の計算方法』。

実際にどうやって金額を出しているのか、そのやり方を解説していきます。


「相続税対策のために土地の価格が知りたい」

「路線価を使って計算してみたい」

 

こんな人におすすめの記事です。

路線価を使えば専門家でなくとも、自分で土地の評価が可能。

気になる人はぜひチャレンジしてみて下さい。

 

また、この記事では【3つの計算レベル】に分け、それぞれに必要な情報を解説。

どの程度計算したいかで、準備する資料や計算内容も変わってきます。

 

ムダなく読んでもらうため、まずは計算したいレベルをチェックしてみて下さい!

ご確認ください
  • 『土地が道路に接していること』を条件としている内容です
  • 土地の評価は複雑であり、本記事からの計算結果と実際の評価額は一致しない場合があります
  • 正式な金額を必要とする方は、専門家へ相談しましょう

【本題前に】どのレベルで計算したい?

まずは、『どの程度計算したいか』を確認しておきましょう。

計算レベルによって使う資料や情報の度合いが変わってきます。

 

 

◆・『計算したいレベル』&『必要な計算材料』・◆

 

ざっくり

そこそこ

しっかり

【路線価】  レ   レ   レ 
【面積】  レ   レ   レ 
【補正率その1】 -  レ   レ 
【補正率その2】 - -  レ 
【加算額】 - -  レ 

 

計算レベルを決めたら、必要なところだけ確認すればOK!

計算材料が揃ったら以下の計算式に当てはめ、土地の価格を出してみましょう。

◆・計算式・◆

★:ざっくり

【路線価】×【面積】

 

★★:そこそこ

【路線価】×【面積】×【補正率その1】

 

★★★:しっかり

【路線価】×【面積】×【補正率その1】×【補正率その2】+【加算額】

【路線価】

さっそくメイン材料である『路線価』を確認してみましょう。

路線価は、『路線価図』を入手することで確認できます。

ここでは2つのステップで解説。

 

  • 【ステップ①】路線価図を入手
  • 【ステップ②】路線価を確認

 

 

また、路線価が設定されていないエリアもあります。

その場合、路線価を使った土地の計算はできません。

 

まずは路線価があるかを確認し、計算を進めていきましょう。

【ステップ①】路線価図を入手

3つの好きな方法から、路線価図を入手しましょう。

 

◆:【国税庁HP】から入手

  • 安心安全の公式ページ。
  • ただし、少し探しづらいかも。

 

◆:【全国地価マップHP】から入手

  • 郵便番号や地名で検索可能。
  • 検索ラクラクでおすすめ。

 

◆:【国税庁】【税務署】【国税事務所】から入手

  • 直接訪問して入手する方法。
  • 検索が苦手な人や、相談しながら確認したい人におすすめ。

【ステップ②】路線価を確認

無事に路線価図を入手したら、『路線価』を確認しましょう。

見方のポイントは以下のとおりです。

 

◆:見方ポイント

  • 路線価 = 『数字』
  • アルファベット = 無視でOK
  • 路線価の単位 = 『千円(¥1,000)』

【例】

 

◆:数字部分に『千円』を掛ける

300 × ¥1,000 = ¥300,000

 

路線価(1㎡あたりの価格)= 30万円

【面積】

土地の面積が確認できる資料を準備しましょう。

計算で使う単位は『㎡』。

どれか1つ入手できればOKです。

計算レベル:【ざっくり】【そこそこ】

以下の一覧を参考に、『どれか1つ』入手しましょう。

なお、【しっかり】レベルで紹介している資料があれば、それでもOKです。

◆・面積が確認できる資料・◆

◆:【登記簿謄本】

  • 法務局にて入手可能
  • 直接窓口またはオンラインで手続きができる

 

◆:【固定資産税の納税通知書】

  • 登記簿謄本の面積が確認できる
  • ただし、『現況地籍』と書かれている場合は一致しない可能性もある
  • 気になる人は役所へ問い合わせてみましょう

 

◆:【賃貸借契約書】

  • 貸していたり借りている土地が該当
  • 『坪』表記の場合は『㎡へ変換』することで、『概算』が可能
  • なお、『1坪 = 約3.3㎡』

 

◆:【売買契約書】

  • 購入した土地が該当
  • ただし、土地を測量せず売買している場合は書いていない

計算レベル:【しっかり】

しっかり計算したい人は『図面』が必須。

『面積』に加え、『形状』や『位置』などの情報も必要となるためです。

 

また図面は数種類あり、精度や正確性はピンキリ。

手元にある図面に納得できない場合、必要に応じて新たに取得してみましょう。

 

後半部分には、図面の『有無確認手順』もご紹介。

効率よく図面を探せるのでおすすめです。

ぜひ、併せてチェックしてみて下さい。

◆・図面の種類・◆

【地積測量図】

◆正確性:★☆☆ ~ ★★★

◆入手場所:『法務局』

  • 正確な土地の面積や形が分かる公的な図面
  • 作成時期が古いほど、精度は落ちる
  • 『分割』または『面積の訂正』があった土地に存在する
  • 1960年に定められた制度のため、それ以前の土地に対しては存在しない

 

【確定測量図】

◆正確性:★★★

◆入手場所:『自宅』

  • 隣の土地との境界線を確定させた、精度バツグンの図面
  • 個人所有の図面のため、法務局では入手できない

 

【現況測量図】

◆正確性:★☆☆

◆入手場所:『自宅』

  • アバウトな図面
  • 隣の土地との境界線は『だいたいレベル』
  • 個人所有の図面のため、法務局では入手できない

 

【14条地図】

◆正確性:★★★

◆入手場所:『法務局』

  • 正式名【不動産登記法第14条に規定する地図】
  • 厳密な測量で作成された地図で、精度はかなり高い
  • ただし、一部のエリアのものしか存在しないレアな地図

 

【公図】

◆正確性:★☆☆

◆入手場所:『法務局』

  • 【不動産登記法第14条に規定する地図に準ずる図面】の1つ
  • 明治時代の測量データをベースにしている
  • 14条地図の代用だが、精度はかなり低い

◆・図面の確認手順・◆

①【地積測量図】が法務局にあるか?

 Yes  → 計算材料として使う

 No 

②【確定測量図】が自宅にあるか?

 Yes  → 計算材料として使う

 No 

③【現況測量図】が自宅にあるか?

 Yes  → 計算材料として使う

 No 

④【14条地図】または【公図】を法務局から入手し、計算材料として使う

◆・わざわざ面倒な手順で確認すべき理由・◆

「図面ならどれでもいいんじゃないの?」

 

計算で使う面積は法律で決められており、優先順位なるものが存在します。

好きな図面を自由に選択できるわけではないので注意しましょう。

 

使うべき図面の考え方

◆:基本的に『登記簿』の面積を使う

  • 登記簿とは、法務局にある土地台帳のこと
  • 土地台帳には『14条地図』か『公図』のどちらかが登録してあり、自分では選べない
  • 実測されていない土地は、強制的に登記簿の図面が選択される

 

◆:実測した場合は登記簿の面積を使わず、『実測面積』を使う

  • 実測とは、『確定測量』または『現況測量』のこと
  • 実際に測量した時点で、『14条地図』と『公図』の選択肢は消える
  • 登記簿の面積の方が小さくお得になるとしても、実測面積で申告しなければいけない
  • なお、土地の実測は義務付けられていなく、必ず実行する必要はない

【地積測量図】【確定測量図】【現況測量図】>【14条地図】【公図】

お役立ちmemo

◆:測量費用はどのくらい?

 

「最新の土地情報できっちり計算したい」

「隣人トラブル回避のためにも、土地をハッキリさせておきたい」

 

こんな人は、専門家へ依頼し【確定測量図】【現況測量図】を入手しましょう。

図面の精度や費用、立ち合いなどの手間と相談し、決めてみて下さい。

 

 

【確定測量】

  • 立ち合い『必須』
  • 目安費用:35万円~45万円
  • 国が所有する土地に隣接している場合は『官民立会』が必要となり、60万円~80万円程に値上がり

 

【現況測量】

  • 立ち合い『不要』
  • 目安費用:10万円~20万円
  • 土地の状態次第では、値上がりする可能性あり

【補正率その1】

土地のタイプや利用状況で補正がかかり、評価額を下げることが出来ます。

代表的な例としては4つ。

当てはまるものがあればチェックし、計算してみましょう('ω')

 

 

◆4つの代表例

借りている』土地(借地)

『貸家』が建てられている土地

『分譲マンション』の土地

『私道』

①借りている土地(借地)

『借地』と呼ばれる土地。

自分の土地でなくとも、利用していることで評価対象になります。

【借地権割合】で補正され、評価額を下げることが出来ます。

◆借地権割合の確認方法

①『路線価のアルファベット』を路線価図で確認

②『借地権割合』を確認

◆借地権割合

  借地権割合
A

90%

B 80%
C 70%
D 60%
E 50%
F

40%

G 30%

右の絵の借地権割合は以下のとおり。

◆①路線価アルファベット

= D

 

◆②借地権割合

= 60%

 

 レ  借地権割合 = 0.6(60%)

②『貸家』が建てられている土地

いわゆる『貸家建付地』と呼ばれる土地

自分の土地にアパートやマンションを建て、他の人に貸している土地のことです。

この場合、3つの割合で土地の評価額を下げることができます。

◆割合の求め方

①【借地権割合】を確認

②【借家権割合】を確認

③【賃貸割合】を計算

④以下の計算式に当てはめる

 1 - 【①借地権割合】×【②借家権割合】×【③賃貸割合】


◆全体の部屋数 : 10                
◆入居中の部屋数: 8               

右の絵に適用される割合の求め方は以下のとおり。

◆①【借地権割合】

= 確認方法は、①借りている土地(借家)を参照

70%

 

◆②【借家権割合】

一律30%

 

◆③【賃貸割合】

= 入居中の部屋数 ÷ 全体の部屋数

= 8部屋 ÷ 10部屋

0.8

 

◆④【1 - ① × ② × ③】に当てはめる

= 1 - 0.7 × 0.3 × 0.8

= 0.832(小数第2未満切り捨て)

0.83

 

 レ  補正率 = 0.83

③分譲マンションの土地

購入した分譲マンションの土地である場合、【持分割合】で補正可能。

マンション全体の敷地に対する所有敷地の割合から調整されます。

◆持分割合の求め方

『売買契約書』で確認

④私道

公道でない、一部の特定の人のみ利用している私道があれば補正し評価します。

自分専用の私道は対象になりません。

◆補正率の求め方

一律30%

では、一体どんな私道が補正対象となる私道なのでしょうか?('ω')

例を参考に、判断してみて下さい。

公道に接している通り抜けの私道

不特定多数の人が利用することから『非課税対象』。

評価そのものが必要ありません。

公共施設へ通じる私道

『非課税対象』となり評価不要です。

公園や公民館などが挙げられます。

行き止まりになっている私道

利用者が限定される『行き止まり』は補正対象。

補正率30%を適用し評価します。

自分専用の私道

補正対象外。

通常の土地として評価します。

【補正率その2】&【加算額】

土地の状態を考慮し、さらに細かく調整することができます。

状態が良ければ土地の価格は上がり、悪ければ下がります。

 

補正率リストをチェックし、当てはまる補正率を計算してみましょう!('ω')

◆補正率リスト

【加算補正】
ここでは割合(%)ではなく『加算額』を求めます。
他の計算材料をすべて掛け算した後、最後に加算額を足してください。

【奥行価格補正率】

『奥行』とは道路からの土地の距離。

道路に接している全ての土地に必須な補正率です。

◆奥行価格補正率の求め方

①【奥行距離】を確認

②【地区区分】を確認

③【奥行価格補正率】を確認

◆奥行価格補正率表

◆地区区分

右の絵の補正率は以下のとおり。

 

◆①【奥行距離】

= 道路からの土地の距離

30m

 

◆②【地区区分】

= 路線価を囲っている印と路線価図にある一覧を照合

= 無印

普通住宅地区

 

◆③【奥行価格補正率】

『奥行価格補正率表』より

0.95

 

 レ  補正率 = 0.95

【側方路線影響加算額】

『道路と土地が2辺接している』、かつ『角地』である場合に適用される補正です。

2つの道路を『正面路線』と『側方路線』に分けるのがポイント。

 

メイン道路での土地評価額に、サブ道路の評価分を加算するイメージです。

ここでは、サブ道路である『側方路線』による加算額を計算していきます。

◆側方路線影響加算額の求め方

 

①2つの道路を『正面路線』と『側方路線』に分ける

 

②【側方路線影響加算率】を確認

 

③以下の計算式に当てはめる

【①の側方路線の金額】× 側方路線影響加算率

◆側方路線影響加算率表

右の絵の加算額は以下のとおり。

 

◆①『正面路線』と『側方路線』に分ける

= 路線価 × 奥行価格補正率

= 金額の大きい方が『正面路線』

= 金額の小さい方が『側方路線』

 

【道路A】

100C × 0.95

= 100 × \1,000 × 0.95

= \95,000

 

【道路B】

120D × 1.00

= 120 × \1,000 × 1.00

= \120,000

 

\120,000 > \95,000 より

『正面路線』=【道路B】

『側方路線』=【道路A】(\98,000)

【角地】と【準角地】

◆2辺が2種類の道路に接している =【角地】     
◆2辺が1種類の道路に接している =【準角地】    

◆②【側方路線影響加算率】を確認

『側方路線影響加算率表』より

0.03

 

◆③計算式に当てはめる

=【①の側方路線の金額】× 側方路線影響加算率

= ¥95,000 × 0.03

= ¥2,850

 

 レ  加算額 = ¥2,850

 

 

以上までが基本的な計算方法ですが、土地の状態で加算額が変わることがあります('ω')

代表的な例としては3つ。

それぞれ解説していきます('ω')

上記①~③に当てはまる場合、以降の計算方法で求めた金額が加算額となります。

◆側方路線に接している土地が一部

側方路線に対し、土地の一部だけ接しているケース。

接している割合を計算式に追加することで、接していない分を減額できます。

正面路線と側方路線の決め方は通常どおりです。

◆加算額の求め方

 

①『正面路線』と『側方路線』に分ける

 

②【側方路線影響加算率】を確認

 

③以下の計算式に当てはめる

【①の側方路線の金額】×【 側方路線影響加算率】×【接している辺の割合】


◆地区区分:普通住宅地区           
◆土地タイプ:角地             
◆奥行価格補正率              
 30m: 0.95               
 20m: 1.00               

右の絵の加算額は以下のとおり。

 

◆①『正面路線』と『側方路線』に分ける

 

【道路A】

120C × 0.95

= 120 × ¥1,000 × 0.95

= ¥114,000

 

【道路B】

100C × 1.00

= 100 × ¥1,000 × 1.00

= ¥100,000

 

¥114,000 > ¥100,000より

『正面路線』=【道路A】

『側方路線』 =【道路B】(¥100,000)

 

◆②【側方路線影響加算率】

『側方路線影響加算率表』より

0.03

 

◆③計算式に当てはめる

【①の側方路線の金額】×【側方路線影響加算】×【側方路線に接している辺の割合】

※側方路線に接している辺の割合 = 接している辺の長さ ÷ 辺全体の長さ

 

= ¥100,000 × 0.03 × 20m ÷(20m + 10m)

= ¥100,000 × 0.03 × 20 ÷ 30

= ¥2,000

 

   加算額 = ¥2,000

◆1つの道路に路線価が2つ

1つの道路に対し路線価が2つ設定されているケース。

側方路線を決める計算式に補正がかかり、加算額が変動します。

側方路線が決まれば、あとは通常と同じです。

◆加算額の求め方

 

①『正面路線』と『側方路線』に分ける

・路線価が2つある道路に対しては以下の計算式を使う

【路線価1 × 接している長さ+ 路線価2 × 接している長さ】÷ 接している全体の長さ × 奥行価格補正率

 

②【側方路線影響加算率】を確認

 

③以下の計算式に当てはめる

【①の側方路線の金額】×【側方路線影響加算率】


◆地区区分:普通商業・併用住宅地区        
◆土地タイプ:角地                
◆奥行価格補正率              
 30m: 0.95               
 20m: 1.00               

右の絵の加算額は以下のとおり。

 

◆①『正面路線』と『側方路線』に決める

【道路A】(通常)

120C × 0.95

= 120 × ¥1,000 × 0.95

= ¥114,000

 

【道路B】(上記の計算式)

(100C × 20m + 130C × 10m)÷(20m + 10m)

 × 1.00

=(100 × ¥1,000 ×20 + 130 × ¥1,000 ×10)÷30   ×1.00

= ¥2,000,000 + ¥1,300,000 ÷30 × 1.00

= ¥110,000

 

¥114,000 > ¥110,000より

『正面路線』=【道路A】

『側方路線』=【道路B】(¥110,000)

◆②【側方路線影響加算率】を確認

『側方路線影響加算率表』より

0.08

 

◆③計算式に当てはめる

【①の側方路線の金額】×【側方路線影響加算率】

= ¥110,000 × 0.08

= ¥8,800

 

 レ  加算額 = ¥8,800

◆2つの道路の地区区分がちがう

それぞれの道路の地区区分がちがうケース。

側方路線影響加算率は『正面路線』の地区区分を使います。

◆加算額の求め方

 

①『正面路線』と『側方路線』に分ける

 【奥行価格補正率】はそれぞれの地区区分のものを使う

 

②【側方路線影響加算率】を『正面路線の地区区分』で確認

 

③以下の計算式に当てはめる

【①の側方路線の金額】×【側方路線影響加算率】


◆土地タイプ:準角地                
◆奥行価格補正率              
 普通住宅地区(20m)     : 1.00               
 普通商業・併用住宅地区(40m): 0.93               

右の絵の加算額は以下のとおり。

 

◆①『正面路線』と『側方路線』に分ける

【道路A1】

120D × 0.93

= 120 × ¥1,000 × 0.93

= ¥111,600

 

【道路A2】

100D × 1.00

= 100 × ¥1,000 × 1.00

= ¥100,000

 

¥111,600 > ¥100,000より

『正面路線』=【道路A1】(普通商業・併用住宅地区)

『側方路線』=【道路A2】(¥100,000)

◆②【側方路線影響加算率】を『正面路線の地区区分』で確認

『側方路線影響加算率表』より

0.04

 

◆③計算式に当てはめる

【①の側方路線の金額】×【側方路線影響加算率】

= ¥100,000 × 0.04

¥4,000

 

 レ  加算額 = ¥4,000

【二方路線影響加算額】

『表』と『裏』のように、2つの道路に挟まれている土地が対象。

メイン道路での土地評価額に、サブ道路の評価分を加算するイメージです。

ここでは、サブ道路である『裏面路線』による加算額を計算していきます。

◆加算額の求め方

 

①『正面路線』と『裏面路線』に分ける

 

②【二方路線影響加算率】を確認

 

③以下の計算式に当てはめる

【①の裏面路線の金額】×【二方路線影響加算率】

◆二方路線影響加算率表


◆地区区分: 普通住宅地区                
◆奥行価格補正率(30m): 0.95                     

右の絵の加算額は以下のとおり。

 

◆①『正面路線』と『裏面路線』に分ける

= 路線価 × 奥行価格補正率

= 金額が大きい方を『正面路線』

= 金額が小さい方を『裏面路線』

 

【道路A】

200C × 0.95

= 200 × ¥1,000 × 0.95

= ¥190,000

 

【道路B】

300C × 0.95

= 300 × ¥1,000 × 0.95

= ¥285,000

 

¥285,000 > ¥190,000より

『正面路線』=【道路B】

『裏面路線』=【道路A】(¥190,000)

◆②【二方路線影響加算率】を確認

『二方路線影響加算率表』より

0.02

 

◆③計算式に当てはめる

【①の裏面路線の金額】×【二方路線影響加算率】

= ¥190,000 × 0.02

¥3,800

 

 レ  加算額 = ¥3,800

『裏面路線』に接している土地が一部の時は加算額Down


◆正面路線:道路B             
◆裏面路線:道路A             
◆地区区分:普通商業・併用住宅地区                
◆奥行価格補正率(30m): 1.00                             

裏面路線に接している土地が一部の場合に適用。

【接している割合】で調整され減額できます。

 

接している道路が正面路線の時は対象外なので注意。

 

◆加算額の求め方

【裏面路線の金額】×【二方路線影響加算率】×【接している割合】

 

◆右の絵の加算額

【裏面路線の金額】¥200,000

【二方路線影響加算率】0.05

【接している割合】15m÷(25m + 15m)

 

¥200,000 × 0.05 × 15m ÷(25m + 15m)

= ¥1,500

 レ  加算額 = ¥1,500

【不整形地補正率】

『不整形地』とは、形が複雑でイビツな土地のこと。

きれいな正方形や長方形でない土地は減額対象になります。

◆補正率の求め方

 

①【地積区分】を確認

②【想定整形地の面積】を計算

②【かげ地割合】を計算

③【不整形補正率】を確認

◆地積区分表

◆不整形地補正率表


◆地区区分: 普通住宅地区            
◆実際の面積(不整形地): 300㎡        

右の絵の補正率は以下のとおり。

 

◆①【地積区分】を確認

=『土地の面積』と『地区区分』を確認

『地積区分表』と照合

=  

 

◆②【想定整形地の面積】

想定整形地とは、『正方形や長方形と仮定した土地』。

道路から『垂直に』線を引いたものを使用する。

 

= 20m × 30m

600㎡

◆③【かげ地割合】

=(想定整形地の面積 - 実際の土地面積)÷ 想定整形地の面積 × 100% 

=(600 - 300)÷ 600 × 100%

= 0.5 × 100%

= 50%

 

◆④【不整形地補正率】を確認

『不整形地補正率表』と照合

『普通住宅地区』、『A』、『かげ地割合:50%』より

= 0.79

 

 レ  補正率 = 0.79

不整形地補正率が変化するパターン

◆【間口狭小補正率】が適用される

 

補正率 =【不整形地補正率 × 間口狭小補正率】

※ただし、最小値0.6まで。

 

【例】

不整形地補正率: 0.6

間口狭小補正率: 0.97

 

0.6 × 0.97 = 0.582

最小値は0.6までなので補正率は0.6

 

 

◆【奥行長大補正率】【間口狭小補正率】どっちも適用される

 

補正率 = 【奥行長大補正率 × 間口狭小補正率】

 

不整形地補正率の代わりとなり、不整形地補正率は適用されない

 

【間口狭小補正率】

【奥行長大補正率】

【間口狭小補正率】

『間口距離』とは、『道路に接している土地の長さ』のこと。

間口距離が狭ければ利便性が悪いと判断され、補正率で調整されます。

◆補正率の求め方

『間口狭小補正率表』で確認する

◆間口狭小補正率表


◆地区区分: 普通住宅地区            
◆間口距離: 5m                

右の絵の補正率は以下のとおり。

 

『間口狭小補正率表』より

 

 レ  補正率 = 0.94

 

 

 

 

 

 

 

 

また、間口距離の決定には注意すべき場合があります。

よくある4つのパターンは以下のとおり。

①間口が道路に垂直でない

『a』と『b』のうち、短い方が間口距離。

②間口が2つ

間口距離は『a + b』が正解。

『c』ではないので注意。

③角切

通行しやすいように角を削ってある土地。

間口距離は『b』が正解。

④高低差により一部だけ接している

間口距離は『a』が正解。

現状使用不可な部分も階段やスロープなどで造り直せるといった理由から。

【奥行長大補正率】

『奥行距離』が間口距離より長い場合に適用される補正です。

奥行距離とは『道路からの距離』。

『2倍以上長い』ことが条件です。

◆補正率の求め方

 

①【奥行距離 ÷ 間口距離 = 2以上】であることを確認

②『奥行長大補正率表』で確認する

◆奥行長大補正率表


◆地区区分: 普通商業・併用住宅地区       

右の絵の補正率は以下のとおり。

 

奥行距離 ÷ 間口距離

= 35m ÷ 10m

3.5

 

『奥行長大補正率表』より

0.99

 

 レ  補正率 = 0.99

【がけ地補正率】

土地の一部が崖(がけ)になっている場合に適用される補正。

『がけになっている方角』で補正率が変わります。

◆補正率の求め方

 

①『がけ地割合』を計算する

②『がけ地補正率表』で確認する

◆がけ地補正率表


◆がけ地の方角: 東

右の絵の補正率は以下のとおり。

 

◆①がけ地割合

= がけ地の面積 ÷ がけ地を平たんと想定した面積

= 240㎡ ÷ 600㎡

0.4

 

◆②『がけ地補正率表』を確認

0.84

 

 レ  補正率 = 0.84

 

 

 

 

また、基本的な計算方法では補正率を出せない場合があります('ω')

代表的なケースは2つ。

当てはまる場合、以降の補正率を使って土地の評価を計算しましょう。

◆『東』『西』『南』『北』の4方向のみで決められない

がけ地が『南東』などの方角にある場合は、補正率が変化。

2つの方角の補正率を平均したものが適用されます。

◆補正率の求め方

 

①【がけ地割合】を計算

②【2方向のがけ地補正率】を確認

③2つのがけ地補正率の平均を計算

(方角Aの補正率 + 方角Bの補正率)÷ 2


◆がけ地の方角   : 北東              
◆がけ地面積    : 100㎡             
◆平坦と想定した面積: 400㎡               

右の絵の補正率は以下のとおり

 

◆①【がけ地割合】を計算

= 100㎡ ÷ 400㎡

0.25

 

◆②【2方向のがけ地補正率】を確認

『がけ地補正率表』より

【北の補正率】= 0.88

【南の補正率】= 0.91

 

◆③【2つのがけ地補正率の平均】を計算

(0.88 + 0.91)÷2

0.895(小数第2位未満切り捨て)

 

 レ  補正率 = 0.89

◆『2つの方角』にがけ地がある

がけ地が2つの方角にある時場合、補正率が変化。

少しややこしく感じるかもしれませんが、一つ一つの計算は難しくありません。

◆補正率の求め方

 

①【がけ地のトータル割合】を計算

②【それぞれの方角の補正率】を確認

③それぞれの方角と面積を考慮し、さらに調整


◆がけ地の方角   : 西・南             
◆がけ地【西】   : 80㎡               
◆がけ地【南】   : 70㎡               
◆平坦と想定した面積: 400㎡          

右の絵の補正率は以下のとおり。

 

◆①【がけ地のトータル割合】を計算

= がけ地の合計面積 ÷ 平坦と想定した面積

= (80 + 70) ÷400

0.375

 

◆②【それぞれの方角の補正率】を確認

『がけ地補正率表』より

西 = 0.86

南 = 0.88

 

◆③それぞれの方角と面積で補正率調整

= (補正率【西】× がけ地面積【西】)+(補正率【南】× がけ地面積【南】)÷ がけ地トータル面積

= (0.86 × 80㎡ + 0.88 × 70㎡)÷ (80㎡ + 70㎡)

= 68.8 + 61.6 ÷ 150

= 0.8693333....(小数第2位未満は切り捨て)

0.86

 

 レ  補正率 = 0.86

【特別警戒区域補正率】

『土砂災害特別警戒区域』に適用される補正。

『土砂災害警戒区域』は対象外なので注意しましょう。

◆補正率の求め方

 

①【特別警戒区域の割合】を計算

②【特別警戒区域補正率】を確認

◆特別警戒区域補正率表


◆特別警戒区域の面積: 80㎡

右の絵の補正率は以下のとおり。

 

◆①【特別警戒区域の割合】

= 特別警戒区域の面積 ÷ 特別警戒区域を無しとした面積

= 80㎡ ÷ (20m × 20m)

= 80㎡ ÷ 400㎡

0.2

 

◆②【特別警戒区域補正率】を確認

『特別警戒区域補正率表』より

0.90

 

 レ  補正率 = 0.90

【がけ地補正率】と重複できる

特別警戒区域のほか、崖(がけ)がある場合は補正率がさらに調整されます。

 

◆【特別警戒区域 × がけ】の補正率

= 特別警戒区域補正率 × がけ地補正率

 

ただし、最小値は0.5です。

 

◆例①

特別警戒区域補正率: 0.8

がけ地補正率   : 0.85

 

0.8 × 0.85 = 0.68

 

 レ  補正率 = 0.68

 

◆例②

特別警戒区域補正率: 0.7

がけ地補正率   : 0.7

 

0.7 × 0.7 = 0.49

最小値0.5より

 

 レ  補正率 = 0.5

まとめ

このように路線価が分かれば、ある程度は自分自身で計算することができます('ω')

 

しかし、先にお話したとおり土地の評価はとても複雑。

日照時間や騒音など、資料の情報だけでは分からない部分でも土地の評価は行われます。

 

 

とはいえ、土地の評価の仕組みを知っておくことは立派な相続税対策。

概算を知っておくだけでも、いざ!という時に落ち着いて対処できるでしょう。

 

 

また、ムダなく相続税を支払いたいのであれば、やはり専門家への相談がオススメです。

節税対策や申告漏れによるペナルティ回避など、メリットはたくさん。

 

少しでも不安のある人は、相談だけでもしてみましょう!('ω')

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