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2022/2/26 更新

【5ステップ】遺留分の計算方法
パターン別計算例付き

こんにちは。相続税理士の天尾です。('ω')

今回のテーマは、『遺留分の計算方法』。

 

遺言書での遺産分けで関わってくる要素ですが、実際の金額が気になる人も多いでしょう。

「自分の遺留分を知りたい」
「なるべく簡単な解説でお願いします」

 

 

こんな方はぜひ、読んでみて下さい。

 

この記事では、計算方法を『5つのステップ』に分け解説。

さらに、理解しやすくなるよう計算例も用意しています。

 

一つ一つの計算は難しくはありません。

気楽にトライしてみて下さい。

 

◆・この記事を読む前に・◆

◆:兄弟姉妹に遺留分はありません
◆:正式な請求額とは異なる可能性があります
◆:目安金額を知るための『概算用』としてご参考ください
◆:正確な金額を把握し対策したい方は、専門家への相談をおすすめします

【計算方法】遺留分を導く5つのステップ

早速、遺留分を計算してみましょう。

5つのステップを順番に踏んでいけばOK!

 

◆:step①【基礎財産額】を確定

◆:step②【遺留分の割合】を確認

◆:step③【遺留分の金額】を計算

◆:step④【相続するマイナス財産額】を計算

◆:step⑤【請求できる遺留分の金額】を計算

各ステップごとに簡単な解説もしています。

自分の遺留分がいくらになるのか計算してみましょう。

◆・【基礎財産額】を確定・◆


計算式


【プラス財産額】+【贈与額】-【マイナス財産額】
 

◆:【プラス財産額】

 

相続発生時の金額を使用。

預貯金や不動産などの資産が当てはまります。

死亡保険金や死亡退職金は基本的に含めません。

 

◆:【贈与額】

 

以下贈与がされていれば加算します。

 

特別受益にあたる贈与

加算対象は、『相続開始日から10年前までに行われたもの』。

ただし、『遺留分を侵害することを分かった上で行われたもの』は、10年以上前であっても対象となります。

その他の贈与

加算対象は、『相続開始日から1年前までに行われたもの』。

ただし、『遺留分を侵害することを分かった上で行われたもの』は、1年以上前であっても対象となります。

◆・加算対象になる贈与・◆
 


◆:【マイナス財産額】

 

借金や未払い金などの債務があれば引きます。

故人がだれかの連帯保証人となっている『保証債務』は、原則控除できません。

◆・【遺留分の割合】を確認・◆


計算式


【基本の遺留分割合】×【法定相続分】
 

◆:【早見表】


 
  基本の遺留分割合 法定相続分 遺留分の割合
配偶者のみ

1/2

1

1/2

子のみ

1/2

1

1/2

直系尊属のみ

1/3

1

1/3

配偶者 & 

1/2

配偶者:1/2

子:1/2

配偶者:1/4

子:1/4

配偶者 & 直系尊属

1/2

配偶者:2/3

直系尊属:1/3

配偶者:2/6

直系尊属:1/6

 

◆:相続人が【配偶者】と【兄弟姉妹】の場合は、『【配偶者のみ】の割合で配偶者だけ請求可能

 

◆:【同じ属性の相続人が複数いるとき】


 

子や親が複数いる時は、【遺留分の割合】を人数割り。

1人あたりの割合に調整してから計算に使います。

 

◆・【例】『子一人あたり』の割合・◆

 

例①相続人:子のみ

  • 2人⇒ 1/2 × 1/2人 = 1/4
  • 3人⇒ 1/2 × 1/3人 = 1/6

 

例②相続人:配偶者&複数の子

  • 2人⇒ 1/4 × 1/2人 = 1/8
  • 3人⇒ 1/4 × 1/3人 = 1/12

◆・【例】『直系尊属一人あたり』の割合・◆

 

例①相続人:両親(親が複数)

  • 2人⇒ 1/3 × 1/2人 = 1/6

 

例②相続人:【配偶者 & 両親】

  • 2人⇒ 1/6 × 1/2人 = 1/12

 

例③相続人:【祖父母3人】

  • 3人⇒ 1/3 × 1/3人 = 1/9

 

例④相続人:【配偶者 & 祖父母3人】

  • 3人⇒ 1/6 × 1/3人 = 1/18

◆・【遺留分の金額】を計算・◆


計算式


【step①:基礎財産額】×【step②:遺留分の割合】
 

◆:【計算例】

【基礎財産額】:4,000万円

【遺留分の割合】:1/4

 

4,000万円 × 1/4 =  1,000万円 

◆・【相続するマイナス財産額】を計算・◆

相続した債務金額は、遺留分に加算し請求することが出来ます。


計算式


【債務金額】×【法定相続分】
 


◆:【法定相続分】


 
相続人 配偶者 直系尊属
配偶者のみ 1    
子のみ   1  
直系尊属のみ     1
配偶者 & 子

1/2

1/2  
配偶者 & 直系尊属

2/3

  1/3

 

◆:子や直系尊属が複数いる時は、step②【遺留分の割合】と同じように人数割り

 

◆:注意】こんな遺言がある時は『上乗せできない』

◆:1人の者に「全財産を相続させる」遺言

◆:1債務の返済については、とくに書かれていない

この2つを満たしている遺言は注意。

全財産には、債務も含んでいるものと解釈されます。

他の相続人へマイナス財産が渡ることはないため、遺留分に上乗せすることは出来ません。

 


 

お役立ちmemo

債務は自動分配

 

債務はマイナスの相続財産ですが、遺産分割の対象ではありません。

つまり、分割協議や遺言書で決めることはそもそも不可。

自動的に法で決められた割合で分配されます。

 

なお、遺言書で指定されている場合は『債務指定部分のみが無効』。

その他の遺言については、有効です。

 

◆・【請求できる遺留分の金額】を計算・◆


計算式


【step③:遺留分の金額】

-【相続した財産額】-【特別受益の金額】

+【step④:相続するマイナス財産額】
 


◆:【相続した財産額】

 

実際に受け取った遺産の金額。

何ももらっていない場合は『0』です。

 

◆:【特別受益の金額】

 

故人から贈与され、特別受益が発生している場合は引きます。

step①:【基礎財産額】とはちがい、対象期間の指定は無し。

必ず差し引かなければいけません。

 


 

▲・Check!・▲

計算結果がマイナスになったら

 

『-(マイナス)』になった時は、請求不可。

自分が持っている遺留分が確保されていることを表します。

 

法的な請求はできないので注意しましょう。

 

【計算例】請求できる遺留分はいくら?

具体的な金額を使い、実践した方がしっくり落とし込めます。

5つの計算ステップを使い、実際に計算してみましょう。

 

ここでは相続人のパターン別に、計算例をご用意。

気になるものをチェックしてみましょう。

 

◆・【配偶者】のみ・◆

妻が愛人に請求できる遺留分の金額は?

条件
【相続人】 配偶者
【財産】
  • 不動産:5,000万円
  • 預貯金:5,000万円
  • 債務 :2,000万円
【贈与】 なし
【遺言】
  • 愛人に全財産
  • 債務についての記載なし


 

◆・ step①:【基礎財産額】・◆

 

【プラス財産額】+【贈与額】-【マイナス財産額】

= 5,000万円 + 5,000万円 - 2,000万円

= 8,000万円

◆・ step②:【遺留分の割合】・◆

 

【早見表】より

= 1/2

◆・step③:【遺留分の金額】・◆

 

【step①:基礎財産額】×【step②:遺留分の割合】

= 8,000万円 × 1/2

= 4,000万円

◆・step④:【相続するマイナス財産額】・◆

 

愛人が全てのマイナス財産も相続

= 0円

◆・step⑤:【請求できる遺留分の金額】・◆

 

【step③:遺留分の金額】-【相続した財産額】-【特別受益の金額】+【相続したマイナス財産額】

= 4,000万円 - 0円 - 0円 + 0円

= 4,000万円

  • A
    妻が愛人に請求できる金額:4,000万円

◆・【子】のみ・◆

子Bが子Aに請求できる遺留分の金額は?

条件
【相続人】 子A、子B
【財産】
  • 不動産:5,000万円
  • 預貯金:5,000万円
  • 債務 :2,000万円
【贈与】 子Aに1,000万円(特別受益)
【遺言】
  • 子Aに、不動産と預貯金3,000万円
  • 子Bに、預貯金2,000万円


 

◆・step①:【基礎財産額】・◆

 

【プラス財産額】+【贈与額】-【マイナス財産額】

= 5,000万円 + 5,000万円 + 1,000万円 - 2,000万円

= 9,000万円

◆・step②:【遺留分の割合】・◆

 

【早見表】より

= 1/2 × 1/2人

= 1/4

◆・step③:【遺留分の金額】・◆

 

【step①:基礎財産額】×【step②:遺留分の割合】

= 9,000万円 × 1/4

= 2,250万円

◆・step④:【相続するマイナス財産額】・◆

 

【債務金額】×【法定相続分】

= 2,000万円 ×(1 × 1/2人)

= 2,000万円 × 1/2

= 1,000万円

◆・step⑤:【請求できる遺留分の金額】・◆

 

【step③:遺留分の金額】-【相続した財産額】-【特別受益の金額】+【step④:相続するマイナス財産額】

 

= 2,250万円 - 2,000万円 - 0円 + 1,000万円

= 1,250万円

  • A
    子Bが子Aに請求できる金額:1,250万円

◆・【直系尊属】のみ・◆

父と母が友人に請求できる遺留分の金額は?

条件
【相続人】 父、母
【財産】
  • 不動産:5,000万円
  • 預貯金:5,000万円
  • 債務 :2,000万円
【贈与】
  • 父に300万円(特別受益)
  • 母に1,000万円(特別受益)
【遺言】
  • 友人に、不動産と預貯金3,000万円
  • 両親に、残りの預貯金1,000万円ずつ


 

◆・step①:【基礎財産額】・◆

 

【プラス財産額】+【贈与額】-【マイナス財産額】

= 5,000万円 + 5,000万円 + 1,300万円 - 2,000万円

= 9,300万円

◆・step②:【遺留分の割合】・◆

 

【早見表】より

 

【父】

= 1/3 × 1/2人

= 1/6

 

【母】

= 1/3 × 1/2人

= 1/6

◆・step③:【遺留分の金額】・◆

 

【step①:基礎財産額】×【step②:遺留分の割合】

 

【父】

= 9,300万円 × 1/6

= 1,550万円

 

【母】

= 9,300万円 × 1/6

= 1,550万円

◆・step④:【相続するマイナス財産額】・◆

 

【債務金額】×【法定相続分】

 

【父】

= 2,000万円 ×(1 × 1/2人)

= 2,000万円 × 1/2

= 1,000万円

 

【母】

= 2,000万円 ×(1 × 1/2人)

= 2,000万円 × 1/2

= 1,000万円

◆・step⑤:【請求できる遺留分の金額】・◆

 

【step③:遺留分の金額】-【相続した財産額】-【特別受益の金額】+【step④:相続するマイナス財産額】

 

【父】

= 1,550万円 - 1,000万円 - 300万円 + 1,000万円

= 1,250万円

 

【母】

= 1,550万円 - 1,000万円 - 1,000万円 + 1,000万円

 550万円

  • A
    親が友人に請求できる金額: 父1,250万円、母550万円

◆・【配偶者】&【子】・◆

子Aと子Bが妻に請求できる遺留分の金額は?

条件
【相続人】

妻、子A、子B

【財産】
  • 不動産:5,000万円
  • 預貯金:5,000万円
  • 債務 :2,000万円
【贈与】 子Aに500万円(特別受益)
【遺言】
  • 妻に不動産と預貯金4,000万円
  • 子Aと子Bへ残りの預貯金を500万円ずつ


 

◆・step①:【基礎財産額】・◆

 

【プラス財産額】+【贈与額】-【マイナス財産額】

= 5,000万円 + 5,000万円 + 500万円 - 2,000万円

= 8,500万円

◆・step②:【遺留分の割合】・◆

 

【早見表】より

 

【子A】

= 1/2 × 1/2人

= 1/4

 

【子B】

= 1/2 × 1/2人

= 1/4

◆・step:③【遺留分の金額】・◆

 

【step①:基礎財産額】×【step②:遺留分の割合】

 

【子A】

= 8,500万円 × 1/4

= 2,125万円

 

【子B】

= 8,500万円 × 1/4

= 2,125万円

◆・step④:【相続するマイナス財産額】・◆

 

【債務金額】×【法定相続分】

 

【子A】

= 2,000万円 ×(1/2 × 1/2人)

= 2,000万円 × 1/4

= 500万円

 

【子B】

= 2,000万円 ×(1/2 × 1/2人)

= 2,000万円 × 1/4

= 500万円

◆・step⑤:【請求できる遺留分の金額】・◆

 

【step③:遺留分の金額】-【相続した財産額】-【特別受益の金額】+【step④:相続するマイナス財産額】

 

【子A】

= 2,125万円 - 500万円 - 500万円 + 500万円

= 1,625万円

 

【子B】

= 2,125万円 - 500万円 - 0円 + 500万円

= 2,125万円

  • A
    妻に請求できる金額: 子A1,625万円、子B2,125万円

◆・【配偶者】&【直系尊属】・◆

妻と親が愛人に請求できる遺留分の金額は?

条件

【相続人】

妻、母

【財産】
  • 不動産①:2,000万円
  • 不動産②:3,000万円
  • 預貯金 :5,000万円
  • 債務  :3,000万円
【贈与】 愛人へ2,000万円
【遺言】
  • 妻に不動産①
  • 愛人へ不動産②と預貯金3,000万円
  • 母へ残りの預貯金2,000万円


 

◆・step①:【基礎財産額】・◆

 

【プラス財産額】+【贈与額】-【マイナス財産額】

= 2,000万円 + 3,000万円 + 5,000万円 + 2,000万円 - 3,000万円

= 9,000万円

◆・step②:【遺留分の割合】・◆

 

【早見表】より

 

【妻】= 2/6

【母】= 1/6

◆・step③:【遺留分の金額】・◆

 

【step①:基礎財産額】×【step②:遺留分の割合】

 

【妻】

= 9,000万円 × 2/6

= 3,000万円

 

【母】

= 9,000万円 × 1/6

= 1,500万円

◆・step④:【相続するマイナス財産額】・◆

 

【債務金額】×【法定相続分】

 

【妻】

= 3,000万円 × 2/3

= 2,000万円

 

【母】

= 3,000万円 × 1/3

= 1,000万円

◆・step⑤:【請求できる遺留分の金額】・◆

 

【step③:遺留分の金額】-【相続した財産額】-【特別受益の金額】+【step④:相続するマイナス財産額】

 

【妻】

= 3,000万円 - 2,000万円 - 0円 + 2,000万円

= 3,000万円

 

【母】

= 1,500万円 - 2,000万円 - 0円 + 1,000万円

= 500万円

  • A
    愛人に請求できる金額: 妻3,000万円、母500万円

【請求方法】遺留分どうやって入手するの?

「遺留分は分かったけど、請求はどんな風にしたらいいの?」

 

請求方法は2通り。

状況によって選んでみましょう。

◆・直接請求・◆

 

相手と話し合い、直接遺留分を請求する方法。

口頭だけの交渉は証拠が残らず、後でトラブルになる可能性があります。

『内容証明郵便』+『配達証明』による書類請求をすると、確実です。

 

内容証明郵便】って?

『送った文章内容』を証明できる郵便サービス。

書類の偽造防止に役立ちます。

 

配達証明】って?

『配達した事実』を証明できる配達オプション。

相手の言い逃れ防止に役立ちます。

◆・裁判所経由で請求・◆

 

当事者同士での解決が難しいことはよくあります。

どうしても遺留分を手に入れたい人は、裁判所を通しての請求を検討してみましょう。

◆:直接交渉したくない(会いたくない)

◆:相手が応じてくれない

◆:直接交渉で、相手からの合意が得られなかった

etc.

◆:裁判所での流れ


 
step①:【調停

家庭裁判所へ申立てをし、公的な場での話し合いで解決できるかを試みます。

請求する相手(多く遺産をもらった人)が住んでいる地域管轄で申し立てをしなければいけません。

 

step②:【訴訟

調停で解決できない時は、地方裁判所にて『裁判』をします。

証拠や合理的な理由を提示し、遺留分侵害を主張しなければいけません。

 

弁護士に依頼し対応してもらうのが一般的です。

【最後に】この記事のまとめ

 

「意外と難しくないかも」

 

確かに、遺留分と言っても計算自体はそこまで難しいものではありません。

自己計算をし遺留分をあらかじめ把握しておけば、有利な対策をしておくことも出来るでしょう。

 

しかし、『正しい遺留分』を把握するには『正しい情報』が必須。

財産や相続人があやふやでは、誤った備えをしてしまうかもしれません。

 

◆:「どんな財産がどこにどのくらいあるかなんて分からない」

◆:「隠し財産があったらどうしよう」

◆:「そもそもどうやって調べたらいいか分からないし、不安」

 

少しでも不安を感じるのであれば、やはり専門家を頼ってしまうのがおすすめ。

 

ムダなく確実な対策が可能なため、不要な心配をしなくて済みます。

精神的な負担も減るため、安心して相続に望めるでしょう。

 

 

また、相談先にお困りなら『ワンストップサービス』が利用できる事務所がおすすめ。

あらゆる専門家と連携しているため、様々な問題を柔軟に解決できるでしょう。

複数の専門家を行き来する手間が省ける点も、おすすめポイントです。

 

まずは無料相談からの利用でOK。

信頼できそうであれば正式に依頼してみると良いでしょう。

 

 

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