一次相続で配偶者は何割相続すべき?最適割合は「法定相続分」ではありません
監修:天尾信之(税理士・登録番号 第136528号/税理士法人Ambitious 代表)
相続・事業承継の相談実績3,000件超。YouTube「まるごと安全相続ch-あまおう税理士」運営(登録者4.2万人)。
公開日:2026年9月23日 最終更新日:2026年9月23日
【結論】税額だけで見れば3〜4割。ただし母に固有財産があるなら、もっと少なくなります
「配偶者は何割相続するのが得か」への答えは、遺産の額と母自身の財産で変わります。
一次相続と二次相続の合計税額がいちばん少なくなる割合を、1%刻みで計算しました。
| 前提 | 税額が最小になる配偶者の取得割合 |
|---|---|
| 遺産1億円・子2人・母の固有財産0 | 42% |
| 遺産1億5,000万円・子2人・母の固有財産0 | 28% |
| 遺産3億円・子2人・母の固有財産0 | 34% |
| 遺産1億円・子2人・母の固有財産4,000万円 | 2% |
| 遺産1億円・子2人・母の固有財産6,000万円以上 | 0% |
共通して言えるのは3つです。
| # | わかったこと |
|---|---|
| 1 | 法定相続分(2分の1)は、最適ではありませんが大きく外れてもいません。 遺産1億円・子2人なら、最適との差は30万円です |
| 2 | 「母が全部相続」は、ほぼ常に最も高くつきます。 同じ条件で405万円の差が出ます |
| 3 | 母に固有財産があると、最適割合は急激に下がります。 4,000万円あれば2%、6,000万円あれば0%が税額最小です |
先にお断りします。
この記事の「最適割合」は、税額だけを最小にする点です。
母の生活資金を確保できるかどうかは、まったく別の問題です。
税額が最小でも、母の手元にお金が残らなければ意味がありません。
必ず最後の「税金で決めてはいけない3つのこと」までお読みください。
二次相続そのもののしくみは 二次相続とは?配偶者が全部相続すると損する理由 をご覧ください。
なぜ「法定相続分どおり」が最適にならないのか
法定相続分は、税金を安くするために決められた割合ではありません。 民法が定める「公平な取り分」です。
一方、相続税は一次と二次で条件が変わります。
| 一次相続(父) | 二次相続(母) | |
|---|---|---|
| 法定相続人 | 母+子2人=3人 | 子2人=2人 |
| 基礎控除 | 3,000万円+600万円×3=4,800万円 | 3,000万円+600万円×2=4,200万円 |
| 配偶者の税額軽減 | 使えます(1億6,000万円まで) | 使えません |
| 母の固有財産 | 課税されません | 合算されて課税されます |
一次相続では母に相続させるほど税が減り、二次相続では母が持っている財産が多いほど税が増えます。 この2つが逆向きに効くので、どこかに合計が最小になる点があります。
その点は、法定相続分とは一致しません。
遺産額・子の人数ごとの最適割合
配偶者の取得割合を0%から100%まで1%刻みで動かし、一次と二次の合計税額が最小になる点を探しました。
前提
- 配偶者の固有財産は0円
- 二次相続は一次から10年以上あと(相次相続控除は使いません)
- 小規模宅地等の特例・生命保険の非課税枠は考慮していません
- 母は一次相続で納めた相続税を、自分の財産から払うものとしています
- 二次相続では、子が均等に相続するものとしています
子1人の場合
| 父の遺産 | 母0% | 母25% | 母50%(法定) | 母75% | 母100% | 最適割合 | 最少合計 | 法定との差 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 6,000万円 | 180万円 | 135万円 | 90万円 | 135万円 | 310万円 | 60% | 72万円 | 18万円 |
| 8,000万円 | 470万円 | 352万円 | 275万円 | 428万円 | 680万円 | 45% | 258万円 | 16万円 |
| 1億円 | 770万円 | 578万円 | 545万円 | 772万円 | 1,220万円 | 36% | 493万円 | 52万円 |
| 1億5,000万円 | 1,840万円 | 1,395万円 | 1,500万円 | 2,055万円 | 2,860万円 | 31% | 1,377万円 | 123万円 |
| 2億円 | 3,340万円 | 2,665万円 | 2,890万円 | 3,695万円 | 5,261万円 | 33% | 2,638万円 | 252万円 |
| 3億円 | 6,920万円 | 5,770万円 | 6,320万円 | 8,490万円 | 1億956万円 | 28% | 5,742万円 | 578万円 |
子1人は、子2人より税負担が重くなります。 二次相続で基礎控除が3,600万円しかなく、1人で全部を引き継ぐため税率も上がります。
子2人の場合(もっとも多いケース)
| 父の遺産 | 母0% | 母25% | 母50%(法定) | 母75% | 母100% | 最適割合 | 最少合計 | 法定との差 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 6,000万円 | 120万円 | 90万円 | 60万円 | 60万円 | 180万円 | 70% | 36万円 | 24万円 |
| 8,000万円 | 350万円 | 262万円 | 175万円 | 268万円 | 470万円 | 52% | 168万円 | 7万円 |
| 1億円 | 630万円 | 472万円 | 395万円 | 552万円 | 770万円 | 42% | 365万円 | 30万円 |
| 1億5,000万円 | 1,495万円 | 1,121万円 | 1,142万円 | 1,384万円 | 1,840万円 | 28% | 1,076万円 | 66万円 |
| 2億円 | 2,700万円 | 2,105万円 | 2,120万円 | 2,515万円 | 3,718万円 | 31% | 2,063万円 | 57万円 |
| 3億円 | 5,720万円 | 4,685万円 | 4,700万円 | 6,388万円 | 8,522万円 | 34% | 4,575万円 | 125万円 |
子3人の場合
| 父の遺産 | 母0% | 母25% | 母50%(法定) | 母75% | 母100% | 最適割合 | 最少合計 | 法定との差 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 6,000万円 | 60万円 | 45万円 | 30万円 | 15万円 | 120万円 | 80% | 12万円 | 18万円 |
| 8,000万円 | 275万円 | 206万円 | 138万円 | 189万円 | 330万円 | 60% | 110万円 | 28万円 |
| 1億円 | 525万円 | 394万円 | 282万円 | 401万円 | 630万円 | 48% | 273万円 | 10万円 |
| 1億5,000万円 | 1,330万円 | 998万円 | 935万円 | 1,150万円 | 1,440万円 | 32% | 904万円 | 31万円 |
| 2億円 | 2,435万円 | 1,846万円 | 1,848万円 | 2,049万円 | 2,830万円 | 39% | 1,785万円 | 62万円 |
| 3億円 | 5,080万円 | 4,080万円 | 3,980万円 | 5,250万円 | 7,119万円 | 46% | 3,943万円 | 37万円 |
3つの表から読み取れること
1. 遺産が小さいと、母に多く渡したほうが安くなります
遺産6,000万円・子3人なら最適は80%です。二次相続の基礎控除(4,200万円)に収まるため、母に寄せても二次で税がかからないからです。
2. 遺産が大きくなると、最適割合は3割前後に落ち着きます
1億5,000万円を超えると、子2人でも子3人でも3割前後です。母に寄せた分がそのまま二次相続の課税対象になるためです。
3. 「母が100%」は、どの表でも最悪に近い
| 父の遺産(子2人) | 最適の合計 | 母100%の合計 | 差 |
|---|---|---|---|
| 1億円 | 365万円 | 770万円 | 405万円 |
| 1億5,000万円 | 1,076万円 | 1,840万円 | 764万円 |
| 2億円 | 2,063万円 | 3,718万円 | 1,655万円 |
| 3億円 | 4,575万円 | 8,522万円 | 3,947万円 |
遺産3億円なら、母が全部相続するだけで3,947万円多く払うことになります。
「配偶者の税額軽減があるから母が全部」——これがいちばん高い選択です。
母に固有財産がある場合は、答えが変わります
ここが実務で最も見落とされる点です。
母自身の預金・母名義の不動産・母の生命保険——これらは父の遺産ではありませんが、二次相続では課税対象になります。
遺産1億円・子2人で、母の固有財産だけを変えてみます。
| 母の固有財産 | 母0% | 母50%(法定) | 母100% | 最適割合 | 最少合計 | 100%との差 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 0円 | 630万円 | 395万円 | 770万円 | 42% | 365万円 | 405万円 |
| 2,000万円 | 630万円 | 635万円 | 1,160万円 | 22% | 491万円 | 669万円 |
| 4,000万円 | 630万円 | 935万円 | 1,560万円 | 2% | 617万円 | 943万円 |
| 6,000万円 | 810万円 | 1,275万円 | 2,140万円 | 0% | 810万円 | 1,330万円 |
| 8,000万円 | 1,100万円 | 1,675万円 | 2,740万円 | 0% | 1,100万円 | 1,640万円 |
| 1億円 | 1,400万円 | 2,155万円 | 3,340万円 | 0% | 1,400万円 | 1,940万円 |
母の固有財産が2,000万円あるだけで、最適割合は42%から22%に下がります。
4,000万円あれば2%、6,000万円を超えると0%——つまり「母は一切相続しない」が税額最小になります。
法定相続分で分けた場合の損失も、固有財産で変わります
| 母の固有財産 | 法定(50%)の合計 | 最適の合計 | 法定との差 |
|---|---|---|---|
| 0円 | 395万円 | 365万円 | 30万円 |
| 1,000万円 | 495万円 | 428万円 | 67万円 |
| 2,000万円 | 635万円 | 491万円 | 144万円 |
| 3,000万円 | 785万円 | 554万円 | 231万円 |
| 5,000万円 | 1,085万円 | 710万円 | 375万円 |
| 8,000万円 | 1,675万円 | 1,100万円 | 575万円 |
母に固有財産がないなら、法定相続分で分けても差は30万円です。 わざわざ計算する意味は小さいでしょう。
しかし母に5,000万円あれば、法定相続分で分けるだけで375万円多く払います。
だから最初にやることは、計算ではありません。
母自身の財産をぜんぶ書き出すことです。
ここを飛ばすと、どんなに精密に計算しても答えが変わってしまいます。
母の固有財産に入れ忘れやすいもの
| 項目 | 見落としやすい理由 |
|---|---|
| 母名義の預金 | 実は父の収入から移したもの(名義預金)の可能性もあり、判定が必要です |
| 母名義の自宅の持分 | 登記事項証明書で共有持分を確認してください |
| 母が受取人の生命保険 | 父の死亡で母が受け取る保険金は、母の財産として二次相続で課税されます |
| 母の実家から相続した財産 | 母が自分の親から相続した不動産・預金 |
| 母名義の投資信託・株式 | 証券口座は本人以外が把握しにくいです |
| 母が契約者の生命保険の解約返戻金 | 母が亡くなった時点の解約返戻金相当額が課税対象です |
母名義の預金は、名義預金の判定が必要になることがあります。 名義預金 で判定の考え方を解説しています。
1億円・子2人を5%刻みで見ると、形が分かります
遺産1億円・子2人・母の固有財産0の場合の、詳細な内訳です。
| 母の取得割合 | 一次相続の納税 | 二次相続の納税 | 合計 |
|---|---|---|---|
| 0% | 630万円 | 0円 | 630万円 |
| 10% | 567万円 | 0円 | 567万円 |
| 20% | 504万円 | 0円 | 504万円 |
| 30% | 441万円 | 0円 | 441万円 |
| 40% | 378万円 | 0円 | 378万円 |
| 42%(最適) | 365万円 | 0円 | 365万円 |
| 45% | 346万円 | 30万円 | 376万円 |
| 50%(法定) | 315万円 | 80万円 | 395万円 |
| 60% | 252万円 | 180万円 | 432万円 |
| 70% | 189万円 | 320万円 | 509万円 |
| 80% | 126万円 | 470万円 | 596万円 |
| 90% | 63万円 | 620万円 | 683万円 |
| 100% | 0円 | 770万円 | 770万円 |
42%までは、二次相続の税金が0円です。 母が取得した1億円×42%=4,200万円が、二次相続の基礎控除(4,200万円)とちょうど同じになるためです。
つまり最適割合の正体は、「二次相続で課税されない上限まで母に寄せる」ことです。
| 考え方 | 内容 |
|---|---|
| 母に寄せると | 一次相続の税が減ります(配偶者の税額軽減) |
| 寄せすぎると | 二次相続で課税が始まります(基礎控除を超えるため) |
| 最適点 | 二次相続の基礎控除に収まる範囲で、いちばん多く母に寄せた点 |
この見方を覚えておくと、おおよその見当がつけられます。
簡便な目安
母の取得額 + 母の固有財産 = 二次相続の基礎控除(3,000万円+600万円×子の人数)
になる割合が、おおよその最適点です。例:子2人なら基礎控除4,200万円。母の固有財産が1,000万円なら、母の取得は3,200万円まで。
遺産1億円なら 32% ——先の表の最適値(32%)と一致します。
ただし遺産が大きい場合は、二次相続で必ず課税されるため、この目安からずれます。正確な数字は 二次相続シミュレーション でご確認ください。
相次相続控除がある場合(10年以内に二次相続)
高齢のご夫婦で、一次と二次の間隔が短いと見込まれる場合は、結果が変わることがあります。
10年以内に2回相続があると、相次相続控除で二次相続の税額から一定額が引けます。
ただし注意があります。母が法定相続分どおりに相続した場合、配偶者の税額軽減で母の納税が0円になるため、相次相続控除も0円です。
| 母の取得割合 | 母の納税(A) | 相次相続控除 |
|---|---|---|
| 法定相続分(50%)まで | 0円 | 0円(使えません) |
| 法定相続分を超える | 出ます | 使えます |
つまりこの記事で出した「3〜4割」の範囲では、相次相続控除はほぼ関係しません。
詳しくは 相次相続控除とは?10年以内に2回の相続で税額が引けます をご覧ください。
自宅がある場合は、小規模宅地等の特例が最優先です
この記事の表は、金融資産だけを前提にしています。
自宅がある場合、割合の調整より先に決めるべきことがあります。
| 順番 | 決めること |
|---|---|
| 1 | 二次相続で、子が小規模宅地等の特例を使えるか(同居しているか・家なき子に当たるか) |
| 2 | 自宅を一次相続で母に渡すか、子に渡すか |
| 3 | 残りの金融資産の割合 |
小規模宅地等の特例は、自宅の土地の評価を80%下げます。 路線価80万円/㎡・120㎡の土地なら、9,600万円が1,920万円になります。
7,680万円の減額です。 割合を数%動かすのとは、桁が違います。
| 路線価 | 面積 | 特例なし | 特例あり | 減額 |
|---|---|---|---|---|
| 60万円/㎡ | 100㎡ | 6,000万円 | 1,200万円 | 4,800万円 |
| 80万円/㎡ | 120㎡ | 9,600万円 | 1,920万円 | 7,680万円 |
| 100万円/㎡ | 110㎡ | 1億1,000万円 | 2,200万円 | 8,800万円 |
配偶者が自宅を相続する場合、同居していなくても無条件で特例が使えます。 しかし二次相続で子が相続するときは、条件を満たさないと使えません。
自宅がある場合は、まずこちらを確認してください。 小規模宅地等の特例 で条件を解説しています。
税金で決めてはいけない3つのこと
ここまでの計算は、すべて「税額を最小にする」という一点だけを見ています。
実務では、次の3つのほうが優先されることがしばしばあります。
1. 母の生活資金
税額が最小でも、母の手元にお金が残らなければ意味がありません。
遺産1億円・子2人で最適は42%(4,200万円)ですが、母の生活費・医療費・介護費用・住宅の修繕費を考えると、これで足りるかは別の話です。
| 項目 | 目安 |
|---|---|
| 生活費 | 月20万円×20年で4,800万円 |
| 介護施設の費用 | 入居一時金+月額。数百万〜数千万円 |
| 自宅の修繕・建て替え | 数百万〜数千万円 |
| 医療費 | 高額療養費制度があっても、長期化すると積み上がります |
「税金を100万円減らすために、母の生活資金が1,000万円足りなくなる」——これは失敗です。
母の生活資金を確保したうえで、残りの部分で割合を調整してください。
2. 子が納税資金を用意できるか
一次相続で子が多く取得すると、子に相続税がかかります。
遺産1億円・子2人で母0%なら、一次相続で630万円の納税です。受け取った財産が不動産ばかりだと、払えません。
相続税は原則として現金一括、期限は10か月です。 相続税の納め方 をご確認ください。
3. 母が自宅に住み続けられるか
自宅を子に渡すと、母の居住が不安定になることがあります。
このときに使えるのが配偶者居住権です。所有権は子が持ちつつ、母は自宅に住み続けられます。
二次相続では配偶者居住権が消滅するため、母の財産に含まれません。 税額の面でも有利に働くことがあります。
配偶者居住権とは?自宅に住み続けながら二次相続の税負担を減らす仕組み をご覧ください。
【新宿区・中野区・世田谷区にお住まいの方へ】
23区では、この記事の「3〜4割」が使えないことがよくあります。
理由は自宅の評価が大きすぎて、割合で調整できないためです。
自宅1軒で遺産の大半を占めるケース
| お住まいの例 | 路線価の目安 | 100㎡の土地評価 |
|---|---|---|
| 新宿区 西新宿 | 100万〜200万円/㎡ | 1億〜2億円 |
| 新宿区 高田馬場 | 70万〜120万円/㎡ | 7,000万〜1億2,000万円 |
| 中野区 中野・東中野 | 60万〜90万円/㎡ | 6,000万〜9,000万円 |
| 世田谷区 三軒茶屋 | 70万〜110万円/㎡ | 7,000万〜1億1,000万円 |
| 世田谷区 成城・二子玉川 | 60万〜100万円/㎡ | 6,000万〜1億円 |
※ 路線価は毎年7月に更新されます。上記は目安です。正確な金額は 財産評価基準書 でご確認ください。調べ方は 東京の路線価 で解説しています。
自宅が9,000万円・預金が1,000万円というご家庭では、「母に42%」を実行すると自宅を分割することになります。 現実には困難です。
23区で現実的な進め方
| 順番 | やること |
|---|---|
| 1 | 二次相続で子が小規模宅地等の特例を使えるかを先に確認する(ここで数千万円変わります) |
| 2 | 使えるなら、自宅は一次相続で母に渡すのが素直です(配偶者は無条件で特例が使えます) |
| 3 | 使えないなら、一次相続で同居の子に自宅を渡すことを検討します |
| 4 | そのうえで、預金の分け方で微調整する |
割合の調整は最後です。 先に特例の可否を固めてください。
税務署は新宿区で2つ、世田谷区で3つに分かれます
| お住まい | 管轄の税務署 |
|---|---|
| 新宿区(西新宿・高田馬場・大久保など) | 新宿税務署 |
| 新宿区(四谷・神楽坂・早稲田など) | 四谷税務署 |
| 中野区 | 中野税務署 |
| 世田谷区(世田谷・下馬など) | 世田谷税務署 |
| 世田谷区(玉川・二子玉川など) | 玉川税務署 |
| 世田谷区(北沢・下北沢など) | 北沢税務署 |
詳しくは 東京都の税務署の管轄 をご覧ください。
よくある質問
Q1. 結局、配偶者は何割相続すればよいのですか
母に固有財産がなく、遺産が1億円前後・子2人なら、4割前後が税額最小です。
ただし法定相続分(5割)で分けても、差は30万円です。母の生活資金を優先して構いません。
母に固有財産が2,000万円以上あるなら、話が変わります。 その場合は必ず計算してください。二次相続シミュレーション をお使いください。
Q2. 母の固有財産が分からない場合はどうすればよいですか
先に洗い出してください。 これが分からないと、どの割合が良いかは決まりません。
預金通帳・証券会社の残高報告書・生命保険証券・登記事項証明書・固定資産税の課税明細書をお集めください。
Q3. 配偶者の税額軽減を使わないほうがよいのですか
使ってください。使わない理由はありません。
問題は「どこまで使うか」です。1億6,000万円の枠を使い切る必要はありません。 枠を使い切ると、その財産が二次相続で課税されます。
配偶者の税額軽減 をご覧ください。
Q4. 遺産分割協議書には割合を書けばよいですか
割合ではなく、どの財産を誰が取得するかを個別に書くのが原則です。
「配偶者は42%」と書いても、実際にどう分けるかが決まりません。不動産は所在・地番、預金は金融機関名・支店・口座番号まで特定してください。
遺産分割協議書の書き方 をご覧ください。
Q5. あとから分け方を変えられますか
申告期限(10か月)までなら、やり直せます。
期限後に分け方を変えると、贈与税がかかる可能性があります。 期限内に決めてください。
Q6. 子が1人だと不利なのですか
はい、二次相続で不利になります。
二次相続の基礎控除が3,600万円しかなく、1人で全部を引き継ぐため税率も上がります。遺産1億円なら、子1人の最少合計は493万円、子2人なら365万円です。
子が1人の場合は、生前対策の効果が大きくなります。 二次相続対策は母が元気なうちに と 生前にできる相続対策一覧 をご覧ください。
Q7. 母が一切相続しないのは問題ありませんか
法律上は可能です。 遺産分割は相続人全員の合意で自由に決められます。
ただし母の生活資金が確保できるかを必ず確認してください。 母に十分な固有財産があるなら現実的な選択ですが、そうでなければ避けてください。
また母が自宅に住み続けられるかも確認が必要です。配偶者居住権 の活用をご検討ください。
Q8. この記事の表をそのまま使ってよいですか
目安としてお使いください。 ただし表の前提は「金融資産のみ・固有財産は指定額・相次相続控除なし・小規模宅地等の特例なし」です。
自宅がある場合は、小規模宅地等の特例の影響が桁違いに大きいため、この表からは大きくずれます。
まとめ
- 一次と二次の合計税額が最小になる配偶者の取得割合は、遺産1億円・子2人・母の固有財産0なら42%です
- 法定相続分(2分の1)は最適ではありませんが、大きくは外れていません(同条件で差は30万円)
- 「母が全部相続」はほぼ常に最も高くつきます(同条件で405万円、遺産3億円なら3,947万円の差)
- 母に固有財産があると、最適割合は急激に下がります。2,000万円で22%、4,000万円で2%、6,000万円以上で0%
- 法定相続分で分けたときの損失も固有財産で変わります。5,000万円あると375万円多く払うことになります
- 最適割合の正体は、「二次相続の基礎控除に収まる範囲で、いちばん多く母に寄せた点」です
- 目安:母の取得額+母の固有財産=3,000万円+600万円×子の人数になる割合
- 自宅がある場合は、割合より小規模宅地等の特例の可否が先です(路線価80万円・120㎡で7,680万円の減額)
- 税額最小は最適ではありません。 母の生活資金・子の納税資金・母の居住の3つを先に固めてください
- まず最初にやるべきことは計算ではなく、母自身の財産を洗い出すことです
監修者
天尾 信之(あまお のぶゆき)
税理士/東京税理士会 登録番号 第136528号
税理士法人Ambitious 代表社員
相続・事業承継の相談実績3,000件超。
YouTube「まるごと安全相続ch-あまおう税理士」(登録者4.2万人)で、相続の実務を発信しています。
ご相談のご案内
「配偶者は何割か」は、母自身の財産が分からないと決まりません。
ご相談では、まず母の固有財産の洗い出しからご一緒します。そのうえで一次と二次の合計税額を試算し、母の生活資金を確保したうえでの分け方をご提案します。
自宅がある場合は、二次相続で子が小規模宅地等の特例を使えるかを先に判定します。ここで数千万円変わることがあるためです。
料金は料金表をご覧ください。ご相談はお問い合わせから承ります。
出典
- 国税庁タックスアンサー No.4158「配偶者の税額の軽減」
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/sozoku/4158.htm
- 国税庁タックスアンサー No.4152「相続税の計算」
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/sozoku/4152.htm
- 国税庁タックスアンサー No.4155「相続税の税率」
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/sozoku/4155.htm
- 国税庁タックスアンサー No.4124「相続した事業の用や居住の用の宅地等の価額の特例(小規模宅地等の特例)」
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/sozoku/4124.htm
- 国税庁タックスアンサー No.4168「相次相続控除」
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/sozoku/4168.htm
- 国税庁「財産評価基準書(路線価図・評価倍率表)」
https://www.rosenka.nta.go.jp/
- 民法第900条(法定相続分)

