いくらかかる?相続放棄の手続き費用 要注意!知らずに損する5つのコト

こんにちは。相続税理士の天尾です。
今回のテーマは、「相続放棄にかかる費用」。

様々な理由から、相続放棄を検討している人も多くいるでしょう。
相続放棄は無料で行うことはできません。

手続きにかかる費用はいくらくらいなのでしょうか?

「相続放棄の手続き費用っていくら?高いの?」
「専門家に依頼するならいくら必要?」

こんな方はぜひ、読んでみて下さい。

また、相続放棄をする上で知っておくべき「5つの注意点」も要チェック。
何気ない行動が、損や後悔に繋がる可能性もあります。
簡単にまとめていますので、併せてチェックしておきましょう。

さらに、「相続放棄のおすすめ手続き方法」や「専門家報酬を軽減するポイント」についても簡単解説。
相続放棄を検討中の方は参考にしてみて下さい。

◆・ご確認下さい・◆

  1. この記事での費用は「目安」です。
  2. 個人それぞれの事情に左右されるため、一概に費用は断定できません。
  3. あくまで「参考価格」として捉え、正式な金額が気になる人は専門家へ相談しましょう。
  4. 相続放棄にかかる費用「いくら」?相場は?

    相続放棄に必要な費用は、手続き方法によって異なります。
    手続き方法は3通り。

    それぞれの目安費用は以下のとおりです。

    「相続放棄」にかかる目安費用
    「自分」で相続放棄2,500円~
    「司法書士に依頼」して相続放棄3万円~
    「弁護士に依頼」して相続放棄10万円~

    Case.①
    ★・「自分」で相続放棄・★

    • 住民票・戸籍謄本の発行手数料:1,200円~
    • 収入印紙:800円
    • 郵便切手:500円前後

    「住民票・戸籍謄本の発行手数料」

    相続放棄する人によって必要な書類が異なります。

    ・・・「配偶者」・・・

    • 故人の「住民票除籍」または「戸籍附票」...【300円前後】※
    • 申述人(相続放棄する人)の「戸籍謄本」...【450円】
    • 故人の「死亡記載がある戸籍謄本」...【450円~】※

    ※「住民票除票」「戸籍附票」の手数料は、自治体ごとに異なります。
    ※「戸籍謄本」は3種類。必要に応じ各種揃えます。

    1. 「戸籍謄本」...450円
    2. 「除籍謄本」...750円
    3. 「改製原戸籍」...750円

    ・・・「子」・・・

    • 故人の「住民票除籍」または「戸籍附票」...【300円前後】※
    • 申述人(相続放棄する人)の「戸籍謄本」...【450円】
    • 故人の「死亡記載がある戸籍謄本」...【450円~】※


    ~ 代襲者(孫)が相続放棄する場合は以下追加 ~

    • 本来の相続人(子)の「死亡記載がある戸籍謄本」...【450円~】※

    ※「住民票除票」「戸籍附票」の手数料は、自治体ごとに異なります。
    ※「戸籍謄本」は3種類。必要に応じ各種揃えます。

    1. 「戸籍謄本」...450円
    2. 「除籍謄本」...750円
    3. 「改製原戸籍」...750円

    ・・・「親」または「祖父母」・・・

    • 故人の「住民票除籍」または「戸籍附票」...【300円前後】※
    • 申述人(相続放棄する人)の「戸籍謄本」...【450円】
    • 故人の「出生~死亡までの全戸籍謄本」...【450円~】※


    ~ 子や代襲者が死亡している場合は以下追加 ~

    • 子や代襲者の「出生~死亡までの全戸籍謄本」...【450円~】※


    ~ 死亡している親が祖父母がいる場合は以下追加 ~

    • 親や祖父母の「死亡記載がある戸籍謄本」...【450円~】※

    ※「住民票除票」「戸籍附票」の手数料は、自治体ごとに異なります。
    ※「戸籍謄本」は3種類。必要に応じ各種揃えます。

    1. 「戸籍謄本」...450円
    2. 「除籍謄本」...750円
    3. 「改製原戸籍」...750円

    ・・・「兄弟姉妹」・・・

    • 故人の「住民票除籍」または「戸籍附票」...【300円前後】※
    • 申述人(相続放棄する人)の「戸籍謄本」...【450円】
    • 故人の「出生~死亡までの全戸籍謄本」...【450円~】※
    • 親や祖父母の「死亡記載がある戸籍謄本」...【450円~】※


    ~ 子や代襲者が死亡している場合は以下追加 ~

    • 子や代襲者の「出生~死亡までの全戸籍謄本」...【450円~】※

    ~ 代襲者(甥・姪)が相続放棄する場合は以下追加 ~

    • 本来の相続人(兄弟姉妹)の「死亡記載がある戸籍謄本」...【450円~】※

    ※「住民票除票」「戸籍附票」の手数料は、自治体ごとに異なります。
    ※「戸籍謄本」は3種類。必要に応じ各種揃えます。

    1. 「戸籍謄本」...450円
    2. 「除籍謄本」...750円
    3. 「改製原戸籍」...750円

    「収入印紙」

    「相続放棄申述書」貼付用。
    申述書は「1人につき1枚」必要なため、収入印紙も各自それぞれ用意します。

    「郵便切手」

    家庭裁判所からの書類送付用に必要です。
    必要な切手は各家庭裁判所により異なるため、要問合せ。

    ・・・例・・・

    東京家庭裁判所の場合
    「376円」
    (84円切手×4、10円切手×4)

    Case.②
    ★・「司法書士に依頼」して相続放棄・★

    • 相談料:0円~
    • 代理手数料:3万円~5万円
    • 収入印紙:800円
    • 郵便切手:500円前後

    「相談料」

    初回無料、2回目以降は60分あたり5,000円が目安。

    「代理手数料」

    以下のような作業を依頼した時に発生する手数料(報酬)。
    期限後や急ぎの依頼は、追加で費用がかかる場合があります。

    • 「相続放棄申述書」の作成
    • 「住民票」「戸籍謄本」の取得
      (発行手数料も別途必要)
      (発行手数料についてはCase.①参照)

    「収入印紙」

    「相続放棄申述書」貼付用。
    申述書は「1人につき1枚」必要なため、収入印紙も各自それぞれ用意します。

    「郵便切手」

    家庭裁判所からの書類送付用に必要です。
    必要な切手は各家庭裁判所により異なるため、要問合せ。

    ・・・例・・・

    東京家庭裁判所の場合
    「376円」
    (84円切手×4、10円切手×4)

    Case.③
    ★・「弁護士に依頼」して相続放棄・★

    • 相談料:0円~
    • 代理手数料:10万円~
    • 収入印紙:800円
    • 郵便切手:500円前後

    「相談料」

    初回無料、2回目以降は60分あたり10,000円が目安。

    「代理手数料」

    以下のような作業を依頼した時に発生する手数料(報酬)。
    期限後や急ぎの依頼は、追加で費用がかかる場合があります。

    稀に「成功報酬」を設けている事務所もあるので要確認。

    • 「代理交渉」
    • 「相続放棄申述書」の作成
    • 「住民票」「戸籍謄本」の取得
      (発行手数料も別途必要)
      (発行手数料についてはCase.①参照)

    「収入印紙」

    「相続放棄申述書」貼付用。
    申述書は「1人につき1枚」必要なため、収入印紙も各自それぞれ用意します。

    「郵便切手」

    家庭裁判所からの書類送付用に必要です。
    必要な切手は各家庭裁判所により異なるため、要問合せ。

    ・・・例・・・

    東京家庭裁判所の場合

    「376円」
    (84円切手×4、10円切手×4)

    【要確認】知っておくべき「相続放棄5つの注意点」

    相続放棄は、家庭裁判所へ申立てをすることで手続きを進めることができます。

    しかし、相続放棄にはいくつか注意点も。
    安易な考えだけで行動してしまうと、取り返しのつかないことになってしまうかもしれません。

    一度立ち止まり、しっかりチェックしておきましょう。

    No.①
    ★・プラス財産も一緒に放棄・★

    相続放棄の対象は「全財産」。
    借金などのマイナス財産のみならず、プラス財産も相続することができなくなります。

    イイとこ取りで相続はできないので注意しましょう。

    No.②
    ★・相続放棄の申述は一度きり・★

    相続放棄は、家庭裁判所から認められなければ成立しません。
    せっかく申立てをしても、「相続放棄不受理通知書」が届いた場合は不成立。

    納得できない時は、高等裁判所へ「即時抗告」も可能ですが、審判結果を覆す程の「強い材料」が無ければ難しいでしょう。

    個人で手続きを検討している場合は慎重に。
    どうしても成立させたい人や不安な人は、専門家へ相談することを強くお勧めします。

    No.③
    ★・成立したら取り消せない・★

    やっぱり相続したいと思っても、相続放棄が受理された後は変更することはできません。

    ただし、以下のような場合は取消が認められています。

    ・・・取消しが認められるケース・・・

    • 「騙された」
    • 「脅迫されて相続放棄した」
    • 代理人の同意を得ず、未成年者が相続放棄した」
    • 「認知症や知的障害のある人が相続放棄した」

    No.④
    ★・相続放棄できなくなる行為がある・★

    以下のような行為をしてしまうと、相続放棄ができなくなります。

    ・・・相続放棄できなくなるNG行為・・・

    • 「遺産の使用」
    • 「遺産の売却」
    • 「遺産の譲渡」
    • 「遺産の廃棄」

    ★★・お役立ちmemo・★★
    ・・・「問題ない行為」・・・

    以下のような行為は、相続放棄に影響しません。

    • 遺産で「葬儀費用」の支払い
    • 遺産で「お墓」や「仏壇」の購入
    • 遺産で「医療費」の支払い
    • 「死亡保険金」の受取り・使用
    • 「死亡保険金」で支払い
    • 「ごくごく僅かな」故人所持のお金の受取り・使用

    No.⑤
    ★・相続権は移る・★

    同じ順位の相続人が「全員相続放棄」した場合、次の順位の人が相続人に。
    借金や未払い金などの「支払い義務」も渡ってしまうため注意しましょう。

    相続放棄が身内とのトラブル原因にもなるため、慎重な判断が必要です。

    ・・・相続権が移る流れ・・・

    第一順位「子」
    (全員相続放棄)

    第二順位「親」が相続人
    (全員相続放棄)

    第二順位「祖父母」が相続人
    (全員相続放棄)

    第三順位「兄弟姉妹」が相続人
    (全員相続放棄)

    身内での相続なし

    【適性判断】どの方法で相続放棄すべき?

    「相続放棄するなら専門家へ依頼すべき?」
    「自分でやってしまっても平気?」

    どの方法で相続放棄するのが良いのか、悩む人もいるでしょう。
    そこで3つの選択肢について、それぞれ向いているケースを簡単にまとめました。

    自分に合った方法を見つける「判断基準」として参考にしてみて下さい。

    Case.①
    ★・「自分で」相続放棄・★

    ・・・メリット・・・

    • 「格段に安い費用で相続放棄できる」

    ・・・デメリット・・・

    • 「手間や時間を犠牲にしなければいけない」
    • 「平日に時間を作らなければいけない」

    ・・・リスク・・・

    • !「申述書の記載内容や期限遅れにより、不成立になる可能性がある」

    以下に当てはまる場合に向いています。

    • 費用重視。とにかく安く済ませたい。
    • 書類集めなど、手間がかかっても構わない。
    • 手続きのための時間を確保できる。
    • 期限まで余裕がある。
    • 借金などによる相続トラブルの心配がない。
    • 借金などによる相続トラブルの可能性はあるが、構わない。

    Case.②
    ★・「司法書士に依頼」して相続放棄・★

    ・・・メリット・・・

    • 「安い費用で専門家へ依頼できる」>
    • 「面倒な書類集めなども任せられる」
    • 「時間確保が困難でも手続きを進められる」

    ・・・デメリット・・・

    • 「家庭裁判所での手続きや対応はできない」
    • 「借金のトラブル対応はできない」
    • 「相続人同士のトラブル対応はできない」
    • 「相続対策などの法律相談はできない」

    以下に当てはまる場合に向いています。

    • 専門家にお願いしたいが費用は抑えたい。
    • 書類集めや書類作成が面倒。
    • ある程度の手続きは自分でできる。
    • 時間が十分に取れない。
    • 期限まであまり時間がない。
    • 期限が過ぎている。
    • 借金や相続トラブルの心配がない。
    • 借金や相続トラブルの可能性はあるが、構わない。

    Case.③
    ★・「弁護士に依頼」して相続放棄・★

    ・・・メリット・・・

    • 「すべての手続きを丸投げできる」
    • 「債権者への対応も任せられる」
    • 「ほかの相続人などへの交渉も任せられる」
    • 「時間確保が困難でも手続きを進められる」

    ・・・デメリット・・・

    • 「費用が高い」

    以下に当てはまる場合に向いています。

    • 多額の借金や未払い金がある。
    • 借金や未払い金があり、債権者への対応をしてほしい。
    • 相続や身内と一切関わりたくない。
    • 相続人同士で揉める可能性がある。
    • 期限まであまり時間がない。
    • 期限が過ぎている。

    【専門家への支払い負担減らす「4つのポイント」

    確実に相続放棄するなら、やはり専門家への依頼がベスト。
    しかし支払う報酬がネックで、なかなか決断できない人もいるでしょう。

    最後に、出費を抑えつつ相続放棄を依頼するポイントを4つご紹介。
    まとまった資金がなくても、相続放棄を依頼できる可能性はあります。

    可能なものは全て実行してみましょう。

    Check it out!
    ★・支払い負担減らすつ4つのポイント・★

    書類集めは自分でやる

    相続放棄に必要な「住民票」と「戸籍謄本」。
    役場からの書類収集は、別料金で設定されていることが多くあります。

    手間はかかるものの専門的な知識は不要です。
    平日に時間を取る必要がありますが、自分で行うことで支払いを減らすことができます。

    早めに依頼

    急ぎや期限後の依頼は、多くの場合「追加費用」がかかります。
    必要な書類が増えるなど、通常より手間がかかってしまうためです。

    相続放棄をすると決めたらなるべく早く依頼をしましょう。

    揉め事が無ければ司法書士でOK

    代理権のない司法書士は、交渉などの対応をすることはできません。
    あくまで「相続放棄という作業のみ」を可能としています。

    しかし、借金や相続人などのトラブルが無ければ、代理権は大した問題ではありません。
    不要な費用は削ってOK。
    単に相続放棄だけをしたいのであれば、わざわざ高くつく弁護士に依頼しなくても良いでしょう。

    司法書士が対応できない部分は自ら動く必要性も出てきますが、安く専門家にお願いすることができます。

    法テラス経由で分割払い

    「民事法律扶助」を受ければ、専門家への報酬を「分割払い」できるようになります。
    返済額は月々5,000円または1万円。
    支払う報酬自体が減るわけではありませんが、支払い負担を大幅に減らすことができるでしょう。

    ただし、いくつか注意点もあります。
    気になる人は一度問い合わせてみましょう。

    ・・・注意点・・・

    • 「収入が一定額以下」である必要がある
    • 「全国すべての専門家」が対応しているわけではない

    etc.

    法テラス:「費用返済について」

    ・・・法テラス問い合わせ・・・

    0570-078374

    ・・・メールでの問い合わせは「法テラスHP」から・・・
    法テラスHPへ

    【最後に】この記事のまとめ

    • 相続放棄の目安費用は手続き方法で異なる。
      • 自分で相続放棄「2,500円~」
      • 司法書士に依頼して相続放棄「3万円~5万円」
      • 弁護士に依頼して相続放棄「10万~」
    • 相続放棄の主な注意点は5つ。
      • 「プラス財産も放棄」
      • 「申述は一度きり」
      • 「取消し不可」
      • 「遺産の使用、売却、譲渡、廃棄をすると相続放棄不可」
      • 「相続権が移る」
    • 相続放棄の方法は、「手間と費用のバランス」「トラブルの有無」で決めると◎。
    • 専門家への支払いが難しい人は、「法テラス経由」での依頼がおすすめ。

    相続放棄は、自分で手続きをすれば低コスト。
    手間を惜しまず、「費用第一」に考えるのであれば、自己手続きしてみても良いでしょう。

    反面、司法書士や弁護士へ依頼すれば費用はかかるものの、安心な相続放棄が望めます。
    「確実性」を重視する人や、「丸投げ」を希望する人。
    「借金」や「トラブル」が心配な人は、専門家への依頼がおすすめです。

    とは言え、記事を読んだだけではやはり不安に思うこともあるでしょう。
    相続の選択次第で、その後の人生が左右されます。

    できる限り、悔いのないものにしたいものですよね。

    • 「そもそも相続放棄すべきか?」
    • 「他にもっと良い方法があれば知りたい」

    より良い相続を望むなら、「相続専門」の税理士へ相談するのがベスト。

    相続の手続きには期限があり、待ってはくれません。
    ゆとりある質の高い対策をしたいなら、専門家の力を借りる選択が得策でしょう。

    まずは無料相談の利用からでOK。
    悩んでいることを話し、信頼できそうであれば依頼してみると良いでしょう。

    相談先で困っている方やお急ぎの方。
    ぜひ一度お気軽にご相談下さい。

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